vol. 03

売れるスタイリストの秘訣は「好き」を積み重ねる「実現力」負けず嫌いに進んでいく「素直な行動」

GARAGE(ガレージ)
mioさん

売れるスタイリストの秘訣は「好き」を積み重ねる「実現力」負けず嫌いに進んでいく「素直な行動」

売れるスタイリストの秘訣は「好き」を積み重ねる「実現力」負けず嫌いに進んでいく「素直な行動」

vol01 vol02 vol03 vol04

 

売れっ子の美容師は多くの成功例を持っていますが、成功までにどのような美容師人生を歩んできたのかはあまり知られていません。このコーナーでは美容師の成功に至るまでの道を皆様にご紹介していきます。第3回目は大阪市浪速区にある「GARAGE(ガレージ)」でスタイリストとして活躍されているmioさんにお話を伺いました。自分の好きなことを知り、何事も楽しみながら前に進んでいくmioさんの姿には学びのヒントがたくさんありました。今回はそんなmioさんのインタビューをお届けします。
GARAGE WEBサイト http://www.garage-hair.jp


>>>成功事例バックナンバーを見る

profile

mio (ミオ) 
サロン名:GARAGE (ガレージ)
役職:店長 スタイリスト
美容師歴:5年
1989年生まれの愛媛県出身。NRB日本理容美容専門学校卒業後GARAGEへ入社し、3年3ヶ月でスタイリストデビュー。その5ヶ月後には月間指名売上100万を達成する。
mioさん自身がカラー好きということもあり、特に特殊カラーに力を入れる。
エアリーな雰囲気のスタイルを得意とし、その感度の高いスタイルは人気を集めている。その他、撮影活動も精力的に行なうなど今後の活躍を期待される見逃せないスタイリストである。

~美容師を夢みたきっかけ~

~美容師を夢みたきっかけ~

小学生の頃に日本舞踊を習っていたのですが、その際にセットやメイク、着付けをしてもらうためによく美容室に行っていました。美容師さんに着物を着せてもらい、お化粧や髪を綺麗してもらった、いつもと違う自分の姿を見るのが毎回楽しみで。その中で「鏡をのぞいた時の喜びを他の人にも感じてもらいたい」と思うようになり、やがて“美容師”を夢みるようになりました。
もうひとつきっかけがあるのですが、実は私は人に髪を触られるのが苦手で、中学生の頃には自分で髪を切っていました。私が自分で髪を切っていると知った友人達に「髪を切ってほしい」とお願いされることやヘアアレンジを頼まれることが重なり、中学校で進路を決める時には、既に高校卒業後は美容学校に行くと決めていました。
しかしこの頃の父は私が美容師になることを反対していました。父は私に大学へ進んで欲しかったようで「進学校に通えば大学に行きたくなるだろう」という父の思いもあり、進学校の高校へ入学しましたが、私の気持ちは変わらず、高校卒業後はNRB日本理容美容専門学校へ入学しました。その頃には父も「そこまで言うなら!」と私の夢を認めてくれました。
美容学校時代に一番に頑張ったことは「ワインディング」という学校内の定期テストです。友人と2人で「1位」「2位」を独占することを目標にし、達成できなかった時は2人で悔しがった事を思い出します。放課後はその友達と3時間位練習するのが日課でした。上達していく喜びや元々の負けず嫌いな性格もあり、毎日楽しく練習していたのは良い思い出です。卒業後は一度地元である愛媛に帰り、1年程バイトしてお金を貯めてから、美容師を目指して就職活動をスタートしました。

~前向きに進み続けたアシスタント時代~

~前向きに進み続けたアシスタント時代~

就職活動の中で「好きなスタイル」「オープンして数年の新しいお店」「店舗数の少ないお店」という点が気に入りGARAGEへ応募し、入社させていただきました。
GARAGEのオーナーはスタッフの意見をよく受け入れてくださり、アシスタント時代から自分の意見を言える環境がありました。お店作りにも関心があった私は、お店にあるたくさんのマンガのリストや当時なかったドリンクメニューの作成など、お客様が喜んでくれそうだと思うことを提案しました。小さな事ですが自分の提案が受け入れられ、お店の役に立てたのは嬉しいことでした。また先輩やスタッフの仲が良く、環境にも恵まれ、ハードな生活もそれほど苦になりませんでした。“美容師はそういうものだろう”と覚悟もあったので毎日楽しく好きな事ができることに喜びを感じていました。
レッスンは2年目までは毎朝1時間半と営業終了後の約3時間を週5回。毎日の1人でのレッスンは分からないことも多く、甘えも出てくるので、そうならないように人に見てもらうようにし、頻繁にテストを受けていました。人の意見を聞く事で良くも悪くも答えが出るので、それが次のステップへ繋がり、1年半後にはカットレッスンへ進むことができました。ウィッグは月に20台弱、半年で100台くらい切ったかと思います。
また技術のレッスンとは別の話になりますが、オーナーは姿勢を大切にする方で鏡に映るカットしている姿や立ち姿を確認し、意識しながら仕事をされています。「今の姿格好良くないね」などと指摘をくれ、自分の”格好良く見える仕事姿”を考えるようになりました。今まで仕事姿を気にしたことはなかったので、これは大きな学びの1つでした。

~はじめての大きな壁~

~はじめての大きな壁~

2年半後、私はJr.スタイリストへ昇格しました。
お客様を担当する様になった当初はお店の協力もあり、年代の近いお客様やカットが難しくないお客様の施術をさせてもらっていました。その頃は「失敗をしないこと」「お客様の要望をしっかり形にすること」が私の精一杯のサービスだったように思います。Jr.スタイリスト時代の9カ月間の売上平均は40万円前後でした。
働く中で苦手なことはあまりなかったのですが「モデルハント」には苦労しました。始めた頃は声を掛けることも怖く、ビクビクながらどうにか声を掛けても断られ、何度も心が折れましたし「声を掛けて来ていただいても喜んで帰っていただけるだろうか」という不安もありました。しかしスタイリスト昇格の条件のひとつである「モデルカットレッスン50人」をクリアするために諦めるわけにはいかず、自信を持てないままでモデルハントを続けていましたが、声を掛けた方が実際お店に来てくださり、喜んで帰っていただける姿を見る機会が増えていくにつれ、少しずつ心境が変わっていきました。
再び来店してくださるお客様やお友達を紹介してくださるお客様までもがいらっしゃった時は本当に嬉しく、その喜びが“自分がしたことが役に立った!大丈夫だった!”と少しずつ自信に繋がっていきました。

~スタイリストデビュー~ そして成長した自分

~スタイリストデビュー~ そして成長した自分

Jr.スタイリスト時代との大きな違いは「提案力の幅が増えたこと」です。“お客様が本当になりたいスタイルは何だろう”とアンテナを立てていると色々ヒントが見えてきます。お客様が見ている雑誌や目に留まったページ、日常会話などからお客様の希望をくみ取れるようになり、それを提案に繋げられるようになりました。
またお客様に施す技術や理論を説明することも大切にしています。そうすることで、よりお客様に沿ったスタイルを提案することができます。アシスタント時代に先輩方に教わったことが自分の技術や経験と結びつき、お客様の希望を叶える方法を様々な角度から考えられる様になりました。
それに伴って売上も徐々に上がり、デビューした初月67万(Jr.スタイリスト時代の売上も含む)、その後5ヶ月後に100万といった結果を出すことができました。

~結果が増えていく充実感~

~結果が増えていく充実感~

私はカラーが好きということもあって特殊カラーのお客様が多く、客単価が高いという特徴があります。(平均1万2~3千円)ブリーチやWカラーと、お客様の美意識は高く様々な要望があります。私自身もカラーを月に1度は何かしら変えているのですが「私のカラーと同じようにして欲しい」と注文して下さるお客様もいらっしゃいます。
お客様の特殊な注文に対応できるよう色の実験や有名店のスタイルチェック、カラー系のセミナーにも足を運ぶ他、撮影・メイク・スタイリングにも関心があるので目に留まったセミナーには積極的に参加するようにしています。またモデルさんと予定の合う時は月に1~2回撮影することもあります。
そんな中、最近は固定のお客様も増えてきたと感じるようになりました。インスタグラムのスタイル投稿が集客に繋がり、結果、集客サイトで新規指名が増え、リターン率もよくなるなど繋がってきました。目に見えて結果が出るとやっぱり嬉しいです。
GARAGEが取り組む撮影活動や色の実験、素敵な店内にインテリアなど興味のあることばかりなので、GARAGEで働けることに本当に感謝しています。
自分の思い描いていた好きなことが叶っていくことは嬉しいことです。その半面興味のないことは耳に入らないところもありますが(笑)なので、これからも好きなことを追求し、お客様の要望を叶えて喜んでもらえる美容師として進み続けられるように頑張ります。

JOBOONをご覧の学生さんへメッセージ

自分の好きなデザインを作っていけるサロンを妥協せずに探して、見つけてほしいと思います。

自分の好きなデザインを作っていけるサロンを妥協せずに探して、見つけてほしいと思います。

多くの方が興味があったり、好きだから、美容師という仕事を選ばれたと思います。私もそうですが、自分の好きな事をして楽しくお仕事ができるというのはすばらしい事ですよ。
その上で、好きな事に没頭出来る環境を見つけるのは大事なこと。サロンもたくさんあるので、自分の好きなデザインを作っていけるサロンを妥協せずに探して、見つけてほしいと思います。
仕事をしていくと辛い事もありますが、好きな環境だからこそ乗り越えれると私は思うので、自分の好きという気持ちを忘れずにサロン探しや仕事をしていってほしいと願っています。