【現役店長31人に聞いた】美容室における店長のお仕事と必要な能力

「美容室の店長になるにはどうしたらいいのだろう?」
「美容室の店長に必要な能力を知りたい」

 

とお考えの方へ。

 

美容室で勤務している美容師さんの中には、「いつか店長としてサロンを切り盛りしたい!」と1つの目標にしている方も多いのではないでしょうか。

 

店長になると裁量が増え、それまでのポジションより多くのことができるようになります。

 

一方、店長職はスタッフの管理やサロンの運営などカバーすべき範囲が多く、店長として様々な能力が求められます。

 

この記事では美容師歴6年~40年の、実際に店長職に就いている方31名の現役美容師さんのアンケート結果をご紹介します。

 

店長になりたいと考えている方は、ぜひ最後までお読みください。

美容室店長の主な仕事内容とは

【現役店長31人に聞いた】美容室における店長のお仕事と必要な能力

 

店長になると、お客様の施術はもちろん、以下のような仕事内容をしている方が多いようです。

 

・スタッフ管理・人材育成
・経営・売上管理
・サロンワーク

 

それぞれについて、順番に解説します。

スタッフ管理・人材育成

● スタッフ教育やマネジメントをしています。(オーナー・30代・美容師歴10年)
● シフト管理や材料管理を行っています。(スタイリスト・20代・美容師歴7年)
● スタッフの勤務スケジュール管理やサロンで使う商材管理を行っています。(オーナー・40代・美容師歴24年)
● スタッフのまとめ役や教育面、キャンペーン内容を決めたりオーナーからの指示伝達をしたりしています。(スタイリスト・40代・美容師歴26年)
● スタッフとのミーティングやレッスン管理を行っています。(その他・50代・美容師歴30年)
● オーナーとスタッフの中間管理職として、マネジメントを行っています。(スタイリスト・30代・美容師歴14年)
● スタッフの人材育成や人材管理、マネジメントを行っています。(スタイリスト・30代・美容師歴16年)

美容室における店長の仕事内容のアンケート結果では、「スタッフ管理・人材育成」に関する回答が最も多かったです。

 

お店のトップである店長はやはりサロンワークだけでなく、後輩や部下の育成も求められます。

 

個人店における店長はそのお店のオーナーですが、フランチャイズなどでは店長の上にオーナーがいるケースがほとんどです。
そのため店長はオーナーとスタッフたちの間に立ち、中間管理職のような仕事をしている方も少なくありません。

経営・売上管理

● 技術全般と経営管理をしています。(オーナー・30代・美容師歴21年)
● お店の売上をアップさせることとスタッフ教育です。(オーナー・30代・美容師歴36年)
● お店の運営管理や売上管理、スタッフ教育です。(スタイリスト・40代・美容師歴24年)
● 売上管理やスタッフとのコミュニケーションなどです。(オーナー・30代・美容師歴15年)
● 店舗の数字(売上)の管理や幹部として会議に参加することです。(スタイリスト・30代・美容師歴11年)

美容室の店長が行うお仕事として2番目に回答が多かったのが、経営や売上管理に関する業務でした。

 

スタイリストやアシスタント時代は売上を把握していない、知らされていないという方も多いでしょう。

 

しかし店長になると売上を意識して、お店がしっかり利益を出せるよう運営も考えなければなりません。

サロンワーク

● サロンワークをしています。(オーナー・40代・美容師歴20年)
● サロンワークと発注を行っています。(オーナー・30代・美容師歴20年)
● プレーヤー兼スタッフ教育、お店全体の管理をしています。(スタイリスト・30代・美容師歴13年)

美容室で店長をしている方の多くは、プレーヤーとして施術も行っているという回答も多く集まりました。

 

特に小規模や個人で運営している場合は、店長になってもサロンワークを行っている方が多いようです。

その他の店長の主な仕事内容

● お店全体の運営を把握したりフォローしたり、発注業務を行っています。(オーナー・40代・美容師歴20年)
● お店の方向性を考えることです。(スタイリスト・40代・美容師歴22年)

その他の店長の仕事内容として頂いた回答では、お店全体のフォローや方向性を考えることという内容が挙がりました。

 

店長はお店の運営はもちろん、オールラウンダーとして店舗が最適に回るようフォローしている方が多いようです。

美容室の店長として必要な能力を教えてください

【現役店長31人に聞いた】美容室における店長のお仕事と必要な能力

 

美容室の店長として必要な能力を聞いたところ、以下の回答をいただきました。

 

・管理能力・リーダーシップ
・判断力
・お店全体を見渡せる視野の広さ

 

それぞれについて、順番に解説します。

管理能力・リーダーシップ

● リーダーシップが必要です。(オーナー・40代・美容師歴20年)
● 全体をまとめる能力が必要です。(オーナー・50代・美容師歴40年)
● 管理能力や統率力が必要とされます。(オーナー・30代・美容師歴15年)
● 全体を俯瞰して見ることができるか、スタッフに言いにくいことも言えるかといった能力が求められます。(スタイリスト・40代・美容師歴21年)
● マネジメント能力が必要です。(スタイリスト・30代・美容師歴15年)

店長に求められる能力として1番多かった回答は、管理能力やリーダーシップに関わるものでした。

 

やはり店長はスタッフのリーダーとしてみんなを引っ張り、人材を適切に管理する能力が必要とされるようです。

判断力

● 指導力や状況判断力が必要とされます。(オーナー・30代・美容師歴10年)
● 人柄や決断力が求められます。(オーナー・40代・美容師歴20年)
● 1つの点だけでなく、全体を見ながらバランスよく判断する力が必要です。(スタイリスト・40代・美容師歴20年)

サロンワークでは混雑したり不慣れな新人スタッフがいたりと、何かと状況が変わるため、その場その場での適切な判断や指示出しが重要です。

 

接客の中で案内ミスやトラブルがあれば、店長はいち早く察知して駆けつけなければなりません。

お店全体を見渡せる視野の広さ

● 周囲を把握しながら自分の仕事を完璧にこなす力が必要です。(オーナー・30代・美容師歴12年)
● 広い視野を持つことです。(オーナー・40代・美容師歴26年)
● 観察力や統率力が求められます。(スタイリスト・30代・美容師歴14年)

店長は自分の業務やお客様だけでなく、お店全体に目を配る視野の広さが求められます。

 

スタッフの動きやお客様の混み具合、備品の発注などを日々チェックしたり、お客様のニーズを観察したりといったことが必要です。

その他で店長として必要な能力

● 臨機応変に対応する力と、継続する忍耐力が必要です。(オーナー・40代・美容師歴19年)
● 行動力が求められます。(オーナー・40代・美容師歴19年)
● 包容力が必要です。(スタイリスト・40代・美容師歴21年)
● 育てる力が最も必要です。(オーナー・40代・美容師歴26年)
● スタッフとオーナーの橋渡し役としての能力が求められます。(その他・30代・美容師歴14年)

その他で必要とされる店長として必要な能力は、上記のように人材育成に関連する回答をいただきました。

 

スタッフが思うように成長しなかったり、指示が通らなかったり、店長は人材育成に悩みがちです。

 

それを乗り越えるためには、育てる力や包容力が求められるのでしょう。

どのような経緯で美容室の店長になりましたか?

【現役店長31人に聞いた】美容室における店長のお仕事と必要な能力

 

美容室の店長になった経緯をアンケートで聞いたところ、以下のような回答をいただきました。

 

・年齢
・独立
・スカウト・指名

 

それぞれについて、順番に解説します。

年齢

● 昔は年功序列があったからかもしれません。(オーナー・50代・美容師歴36年)
● ほかのスタッフが年下ばかりで、年齢で店長になりました。(オーナー・40代・美容師歴20年)
● 年齢的に順番が来たという感じです。(スタイリスト・40代・美容師歴21年)

美容室の店長になった経緯として、年齢を上げる回答が多く集まりました。

 

歴が長くなるにつれて美容師としての経験や知識・ノウハウも身に付きますから、店長に必要な能力を身に付けるには、年数がかかるとも言えます。

独立

● 独立したためです。(オーナー・30代・美容師歴15年)
● 独立を機に店長になりました。(オーナー・40代・美容師歴24年)
● 21~36歳まで他サロンで働いた後独立したためです。(オーナー・40代・美容師歴20年)

独立すればお店のオーナー兼店長として、お店を切り盛りする立場になります。
将来の独立を見越し、店長を目指す方も多いのではないでしょうか。

スカウト・指名

● スカウトされたためです。(オーナー・50代・美容師歴40年)
● キャリアを積み、オーナーから店長を任されました。(オーナー・30代・美容師歴15年)
● オーナーと面談の上、オーナーの判断で決まりました。(その他・30代・美容師歴14年)
● 店舗でのキャリア・売上ともに1番になった時、店長を任されました。(スタイリスト・30代・美容師歴16年)

美容室の店長になった経緯として、オーナーからの指名という回答も多くいただきました。
働きぶりや勤続年数、キャリアを積んでいけば、オーナーから声がかかるかもしれません。

その他の店長になった経緯

● 前店長が退いたためです。(オーナー・30代・美容師歴10年)
● 新店舗ができたタイミングで店長になりました。(スタイリスト・40代・美容師歴21年)
● オーナーと二人ででサロンの経営をお手伝いしていましたが、更にスタッフが増えたため店長になりました。(スタイリスト・40代・美容師歴25年)
● 代表が辞めて役職が繰り上がったからです。(オーナー・30代・美容師歴13年)

店長になった経緯として、前任者の退職新店舗ができたタイミングを挙げる回答も多くいただきました。

美容室の店長になって実感したことを教えてください

【現役店長31人に聞いた】美容室における店長のお仕事と必要な能力

 

最後に、店長になってから実感したことについて、いただいたアンケートをご紹介します。

 

・人を育成・教育することの大変さ
・お店全体のことに責任を持たなければならない
・その他の店長になって実感したこと

 

それぞれについて、順番に解説します。

人を育成・教育することの大変さ

● 人材育成の難しさや人それぞれに対する接し方の違いに大変さを感じます。(オーナー・40代・美容師歴26年)
● スタッフ教育や人間関係の維持、意思疎通が大変です。(オーナー・40代・美容師歴23年)
● スタッフとの距離に悩みます。みんなと同じように愚痴ってはいけません。(その他・50代・美容師歴30年)
● まさに人材教育が難しい時代だと感じています。ずっと悩んでいます。(スタイリスト・30代・美容師歴16年)
● 自分の考えを押し付けてしまうとスタッフはすぐ辞めてしまうので、今もまだ試行錯誤しながら接しています。それが正しいか自分も勉強させてもらっています。(オーナー・50代・美容師歴36年)

店長になって実感したこととして、スタッフ育成の大変さに関する回答を多くいただきました。
店長になると自分以外のスタッフも管理・育成しなければならず、悩んでいる方も多いようです。

お店全体のことに責任を持たなければならない

● 営業外での業務の多さに驚きました。(オーナー・40代・美容師歴24年)
● 店長になる前は個人の考えでよかったですが、今では責任を感じるようになりました。(オーナー・30代・美容師歴15年)
● お店を良くしていくためにどうすればいいかを考えることが大変です。(オーナー・40代・美容師歴20年)
● 自分だけのことだけでなく、全体のことを考えないといけないと感じます。(スタイリスト・30代・美容師歴15年)

店長になれば、その美容室のリーダーとしての責任が発生します。
店長はどうすれば美容室がもっと良くなるか、常々考えているようです。

その他の店長になって実感したこと

● しっかり頑張ったらその分結果が付いてくることです。(オーナー・50代・美容師歴32年)
● クオリティー向上と時短の両立が大変です。(オーナー・30代・美容師歴21年)
● 今までしてもらっていた人材育成や発注などサロン全体に関わることについて管理する側にまわり、やりがいを感じています。(オーナー・30代・美容師歴13年)

美容室の店長になると給与形態も変わり、頑張った分報酬が上がるケースもあります。
またサロン全体の運営について管理する側にまわったことで、やりがいを感じる方も多いようです。

まとめ

美容室の店長について、主な業務や求められる能力、なり方をご紹介しました。

 

お店のトップとして従業員を引っ張っていく店長という立場に、あこがれている方も多いのではないでしょうか。

 

アンケートにあったように、店長は業務範囲が広く、売上もきちんと考えていかなければなりません。

その分任せられる裁量も多く、やりがいを感じることでしょう。

 

ぜひ店長を目指して、日々のサロンワークに励んでみてください。

 

大阪・神戸など関西の美容師求人サイトをご紹介しているJOBOON(ジョブーン)では、美容師さんの就職・転職やお悩み解決に役立つコラムを掲載しているので、ぜひ参考にしてください。